まーぶが生まれた箕面市の北芝というまちはちょっと変わった、オモロイまちです。
「人が出会い、つながり、元気になれるまち」をコンセプトに、いろいろな場や取り組みがあります。
困ってる人がなんでも相談できる機関があったり、地域の人が集う朝市があったり、地域内外の人の出会いの場になるコミュニティカフェがあったり、こどもたちがたまれる駄菓子屋があったり。
地域の人たちが安心していきいき暮らせるための活動やグループがほんとーーにたくさんあります。
(北芝を詳しく知りたい人はコチラをご覧ください。)
そんな取り組みの一貫として、実は『まーぶ』以前に何回も、地域通貨の実験が行なわれてきました。
これはその中の一つ、『100芝樂』です。
地域活動に参加したり、自分の「できること」を生かして、誰かのために働いくことで、稼ぐことができ、コミュニティレストランで使えたり、近くのショッピングモールで映画が見られたりしました。
こんなふうに、まーぶが生まれたまちは、もともと「地域通貨」に馴染みのある地域だったんです。
また、こどもたちがいろんな仕事を知り、体験することができる「キッザニア」みたいなことを地域でできないかと考えていた人もいました。
地域には、いろんなこどもたちがいます。
その中には、自分の将来のイメージを持ちにくい子もいます。
「どうせオレはやってもできひんし」と最初からあきらめている子もいます。
こどもたちが、もっと自分の未来にわくわくできるような、そんなまちにしたいというのが大人たちの思いでした。
「キッザニア」 ならぬ「キッタシバ」構想(ネーミングセンスはともかくとして。笑)もそのための一つのアイデアでしたが、実現にはいたっていませんでした。
まーぶが生まれる直接のキッカケになったのは、2009年に、北芝の人たちが、山口県のデイサービス施設「夢のみずうみ村」を訪問したことです。
夢のみずうみ村は、「ユーメ」という地域通貨を介して、お年寄りが本当にイキイキと過ごしている施設でした。
利用者さんはリハビリや、見学者の案内、内職などをすることでユーメを稼ぐことができ、稼いだユーメで様々な教室(パンづくりやパソコンなど)に参加できたり、カラオケができたり、クルーザーで釣りに行けたりもします。
北芝のメンバーは、これをこどもの学習に置き換えてプログラムをつくれないかと考えました。
そうしてできたのが「アミュラン」です。
学校の勉強につながるような多種多様なコーナーを設け、こどもたちがそのコーナーにチェレンジ。クリアすると「まーぶ」がもらえて、それを使って化学実験ができたり、おいしいものが食べられたりするというもの。
もともと「まーぶ」はもともとアミュランの時にだけ登場する地域通貨だったんです。
「でも、ほんとは”まなび”って学校の勉強だけじゃないよなぁ。」
「せっかくなら、もっと地域の中で学んで稼げる通貨できないかなぁ。」
アミュランを経て、そんな思いが生まれ、
それがかたちになって、現在の「こども通貨会議」と『まーぶ』が生まれました。